5.1chホームシアターシステムを低予算で再構築 (DENON/ONKYO)

update 最終更新日:2023年12月18日 at 3:21 PM


もはや時代遅れとなった DENON のホームシアターシステム DHT-300-S(2002年3月発売)を一月掛けて、5.1ch の衛星放送(音声コーデック:MPEG2-AAC 5.1ch)が視聴可能なホームシアターシステムに再構築しました。

マンションのリビングルーム(7畳)へ設置したのですが、部屋が手狭な上、予算も限られるため、なるべく高性能で、コンパクトなAVアンプとスピーカーでまとめました。

低予算で収めるため、メルカリやヤフオクなどから購入しましたが、特にスピーカは、新品でチープなものを買うより、中古で状態が良い高級仕様のスピーカーを買った方がお得感が増すのかと思います。

交換した機器の構成は以下の通りです。

■ケーブル: Amazon ベーシック 14ゲージ スピーカーワイヤー [99.9% 無酸素銅]
■AVアンプ: DENON AVC-M380 (5.1chホームシアターシステム DHT-M380 のセット)
■スーパーウーハー: DENON DSW-M380 (5.1ch ホームシアターシステム DHT-M380 のセット)
■センター用スピーカー: ONKYO D-108C(D)
■フロント用スピーカー: DENON SC-M40-CW
■サラウンド用スピーカー: DENON SC-A33-BH

今回、設置したAVアンプ(DENON AVC-M380)は、一世代前のスペックです。
AVアンプとテレビならびにBlu-rayディスクレコーダーとの光デジタル音声ケーブルでの接続となります。
予算のある方は、HDMIケーブルで TV の ARC (Audio Return Channel) 端子へ接続できる第3世代光ディスク規格対応の最新のAVアンプ(Bluetooth レシーバー、最大 7.1ch サラウンドドルビー TrueHDDTS-HD マスターオーディオDolby Atmos、他コーデックのサポート)を選択されると良いでしょう。

現在、我が家に設置されている各AV機器の詳細を以下で解説します。


≪ ケーブル Amazonベーシック 14ゲージ (OFC) ≫

現在のケーブルが細くて貧相なので音質向上のため、アマゾンから以下の14ゲージの太いケーブルに交換しました。しかし、実際ところ、太すぎて扱いずらかったので、音に拘りが無ければ、16ゲージでも良かったかもです。しかしながら、OFC製30mで2,404円は、お買い得かと思います。

OFC(無酸素銅)は、TPC(タフピッチ銅)に含まれている不純物の中でも、酸素を積極的に取り除いたものです。OFCは銅の純度が99.99%で、4N OFCと表記されます。純度がひと桁上がるごとにNの数字が増え、より高価に。6N、7N、さらには最高8Nの銅線もあるそうで、現在、このOFC系がスピーカーケーブルの主流となっています。

因みに、ゲージの数値が小さいほど、電線は太くなります。14ゲージだと1.6mm×2本の電線が内包されたケーブルとなります。
一般的に、電線が太くなれば、電気抵抗値が下がり信号のロスが減るので、オーディオの音質が良くなるとされていますが、反面、太すぎると高音域の電気信号が減衰するらしいので、太ければ太いほど良いという訳ではないようです。
また、ケーブルが太いとアンプやスピーカーのターミナルに入らない場合もあるので、先ずは端子の仕様を確認した上でケーブルを選定するのが良いかと思います。

Amazon ベーシック 14ゲージ スピーカーワイヤー [99.9% 無酸素銅] 100フィート(30m) 販売価格:2,404円(送料無料)

● AVアンプ接続用の14ゲージスピーカーワイヤー(30m)
● 99.9%無酸素銅(OFC)製で、オーディオ機器間の高品質な信号の入出力を可能に。
● 赤と黒の二色で極を色分けし、頑丈ながら柔軟な使い勝手。



≪ アンプ DENON AVC-M380 ≫

DENON の 5.1ch ホームシアターシステム DHT-M380 の AVアンプ(AVC-M380)です。
アンプの初期設定を済ませば、直ぐに、5.1ch のサウンドが楽しめます。とてもコンパクトなので設置には困りません。
各チャンネル(スピーカー)のレベル調整(±12dB)は可能なのに、プリセットイコライザのパラメータ変更は出来ないという不満はありますが、小さな筐体にも拘わらす、十分なクオリティとパワーを持つAVアンプです。
しかし、コンパクトであるが故、長時間使用すると、アンプがかなり熱くなるので、熱暴走の心配はあります。本機では未だ確認していませんが、価格.com に「爆音障害」の報告が上がってますので、今後の経過を観察していく予定です。

なお、DHT-M380 のホームシアターセットですが、AVアンプとスーパーウーハーは十分使えるのですが、センタースピーカーとサテライトスピーカー(フルレンジスピーカー)は、サランネットが取り外せない上、音域(120~20KHz)が狭く、音楽視聴の用途には不向きのようです。
よって、DHT-M380 のスーパーウーハーのみを残し、他のスピーカーは全て別のものに交換しました。スピーカーのインピーダンスは、全て6Ωに統一しました。
なお、現在発売されているAVアンプの主流は8Ωのようですので、最新のAVアンプを導入されるご予定のある方は、消費電力が少なくて済む8Ωのスピーカーに統一されると良いでしょう。

発売日:2007年8月上旬
販売価格:40,000円前後
購入価格:メルカリにて、9,000(送料込み)で DHT-M380(2009年製)をセット購入
Webサイト:DENON DHT-M380DHT-M380 取扱説明書

● 実用最大出力/フロント:20W+20W(負荷6Ω、JEITA)、センター:20W(負荷6Ω、JEITA)、サラウンド: 20W+20W(負荷6Ω、JEITA)、サブウーハー:20W(負荷6 Ω、JEITA)
● 出力端子/6Ω~16Ω
● 入力端子/光デジタル音声入力端子×3/アナログ音声入出力端子×4
● 周波数特性/10Hz~50kHz:+1.5、-3dB(アナログ入力ダイレクトモード時、総合)
● 消費電力/70W(待機電力:1W以下)
● 最大外形寸法/W210×H70×D325mm(フット・つまみ・端子を含む)
● 質量/3.9 kg

■主な特徴
● 初心者にもわかりやすい簡単接続・簡単操作。場所をとらないコンパクト設計
● 総合出力120W。6chアナログパワーアンプを搭載
● DVDソフト再生には欠かせない DTSドルビーデジタルをはじめ、96kHz/24bitの高音質マルチチャンネルフォーマット DTS 96/24 や2chステレオ音源を5.1chで楽しめるドルビープロロジックII、さらにBSデジタル放送の音声を楽しめる AAC にも対応。5ch ステレオやホールといった DENON 独自のサラウンドモードも搭載しています。
● DENON New AVアンプのデザインを踏襲したアルミフロントパネル採用の高品位なデザイン


≪ スーパーウーハー DENON DSW-M380 ≫

DENON の 5.1ch ホームシアターシステム DHT-M380 に付属するスーパーウーハー(DSW-M380)です。
縦置きなので、設置においては邪魔にならず、充分な重低音が出ます。

今回のホームシアターシステムのレイアウトは、フロントスピーカーLをTVの左端へ、フロントスピーカーRをTVの右側に配置されたラックの上に置いたので、センタースピーカーはその中央に位置するTVの右隣に置きました。
この位置には、このスーパーウーハー(DSW-M380)も設置されているため、センタースピーカーは、その上に台座となるビデオテープとインシュレーターを乗せ、トールボーイスピーカー風に縦置きで設置してみました。なお、”インシュレーター”とは云っても、素材はダイソーで買ったファンデーションパフですがw

DENON DSW-M380 (5.1chホームシアターシステム DHT-M380 のセット)

● 形式/1ウェイ・1スピーカー、バスレフ型、防磁設計
● 再生周波数帯域/30Hz~240Hz
● 最大許容入力/60W(JEITA)、120W(PEAK)
● 入力インピーダンス/6Ω
● スピーカーユニット/16cmコーン型×1
● 出力平均音圧レベル/?dB(W/m)
● 外形寸法/W135×H420×D304mm(台座含まず)、W180×H432×D304mm(台座を含んだ場合)
● 質量/5.5kg

■主な特徴
● スリムなボディで迫力のある低音を再現
● 設置の自由度を広げるスリムデザインの木質キャビネットに16cmドライバーを採用
した高性能サブウーハー


≪ フロント用スピーカー DENON SC-M40-CW ≫

DENON のバスレフ型の2ウェイ・2スピーカー方式のブックシェルフスピーカーです。奥行きがあるので、小型ながら、低音が良く出ます。
DENON らしい円やかで豊かな音質が特徴です。価格.com の評価はかなり高いようですが、別途カラオケ用に設置済みの BOSE 111AD のスピーカーの音と聞き比べるとややクリアさに欠け、中音域が低音に打ち消されているようにも感じます。
予算の有る方は、DALI 等、他のブックシェルフスピーカーを選択しても良いかとは思いますが、価格の割には良い音を奏でてくれるので、コスパ的には悪くはないです。

本システムにはスーパーウーハーが既設されている関係で、低音のバランスを取るため、本機のバスレフダクトへ吸音スポンジを差し込んで運用しています。但し、奥まで詰め込み過ぎると、少し音がこもる感じがするので、適度な調整が必要かと思います。また、アンプのレベル調整で、サブウーハーのチャンネルを -2dB に設定し低音を抑制しています。

DENON SC-M40-CW [チェリー ペア]
発売日:2015年6月上旬
販売価格:17,800円(ペア、税抜価格)
購入価格:ヤフオクにて、店頭展示品を7,630円(送料込み)で購入
Webサイト:DENON SC-M40

● 形式/2ウェイ・2スピーカー・バスレフ型
● 再生周波数帯域/45Hz~40kHz
● 入力インピーダンス/6Ω
● 最大許容入力/60W(JEITA)、120W(PEAK)
● スピーカーユニット/ウーハー:12cmコーン形×1、ツイーター:2.5cmソフトドーム形×1
● 出力平均音圧レベル/83dB(W/m)
● 外形寸法/W145×H238×D234mm
● 質量/3.6kg(1台当り)

■主な特徴
● 2.5cmソフトドームツィーター
自然な響きを再現するソフトドームツィーターを採用。振動板の外周を支えるエッジの振動板の背面の空気圧を最適化し、正確なピストンモーションを実現。
● 12cmペーパーコーンウーハー
質量と剛性のバランスに優れたレスポンスに優れた12cm口径のペーパーコーンウーハーを搭載。背面に設けられたバスレフダクトと併せ、豊かな量感と切れのよさを両立した低音再生を実現。
● 高剛性キャビネット
サイドパネルとボトムパネルにそれぞれ補強を加え、木製キャビネットの剛性を向上。不要な振動を抑制し、箱鳴りを抑えることにより、クリアなサウンドを実現
● 大型スクリュー式スピーカー端子
スピーカー端子には、確実な接続が可能な大型のスクリュー式を採用。また、バナナプラグにも対応しています。


≪ サラウンド用スピーカー DENON SC-A33-BH ≫

一昔前の DENON のバスレフ型の2ウェイ3スピーカー方式のマルチチャンネル用スピーカーです。
サラウンド用スピーカーは、壁掛けで設置するため、新旧・メーカーを問わず、なるべく小型で性能の高い機種を選定しました。

この SC-A33 は、何処かしら不格好な外観が特徴ではありますが、DENON 独自の P.P.D.D. 方式を採用しているユニークなスピーカーです。
2ウェイなのですが、ウーハーが背面にも内蔵されているため、2ウェイ、3スピーカーのスペックです。小型ながら、高音、低音が十分出ます。しかし、フロントスピーカーとして使うには、音質的にやや力不足のようですので、サテライトスピーカー専用に使うのが良いと思います。
一つ特筆すべき点としては、バナナプラグに対応する金メッキ真鍮削り出しのスピーカーターミナルを採用しており、外観だけは手抜きの無い造りになっていますw

本機の出力平均音圧レベルは 88dB であり、フロントスピーカーの DENON SC-M40 と比べて、+5dB の差で音量が約2倍近くになるため、AVC-M380 のテストトーンによる再生レベルの確認とdB調節が必須です。また、このタイプのスピーカーは、壁掛けにする事で背面のウーハーが壁面と共鳴し音量が増すようなので、このケースでもアンプのレベル調整が欠かせません。

なお、このスピーカーの他に、ONKYO のサテライトスピーカー「D-108M(D)」も真剣に検討したのですが、思ったよりもサイズが小ぶりだったので、導入を見送りました。

DENON SC-A33-BH
発売日:2001年6月
販売価格:10,000円(1台、税抜価格)
購入価格:ヤフオクにて、4,600円で購入
Webサイト:
 DENON SC-A33(オーディオの足跡)
 AV Watch – デンオン、マルチチャンネル用スピーカーとサブウーファ

● 形式/2ウェイ・3スピーカー、バスレフ型、防磁設計(EIAJ)
● 再生周波数帯域/80Hz~90kHz
● 入力インピーダンス/6Ω
● 最大許容入力/80W(EIAJ)、160W(PEAK)
● スピーカーユニット/8cmコーン型ウーハー×2(P.P.D.D.方式)、ダイレクトドライブ式スーパーツイーター×1
● 出力平均音圧レベル/88dB(W/m)
● 外形寸法/W120×H206×D148mm
● 質量/1.8kg(1台当り)

■主な特徴
● 90kHzまで再生可能。次世代オーディオ対応「ダイレクトドライブ方式」スーパーツイーター搭載。
● P.P.D.D. 方式を採用したグラスファイバーコーン・ウーハー搭載
ウーハーの振動板には、軽量で弾性に優れたグラスファイバーを使用。しなやかで伸びのある中域と軽快で引き締まった低音域を再生します。さらに、このウーハーを P.P.D.D.(Push-Pull Dual Driver)方式で駆動。前後にセットされたウーハーの片方のエッジを逆向きに装着することで、高調波歪を互いに打ち消し、歪みが少なく量感にあふれた低音再生を可能にしています。
● 強力なネオジウムマグネットを採用したスーパーツイーター
● バナナプラグに対応する真鍮削り出し金メッキスピーカーターミナルを採用。音質のグレードアップが楽しめます。


≪ センター用スピーカー ONKYO D-108C(D) ≫

ONKYO のバスレフ型の2ウェイ・3スピーカー方式のセンター用スピーカーです。
実はアンプは、「DENON」、スピーカーは「ONKYO」が良いと考えていたのですが、中古で ONKYO のサテライトスピーカーを買うと壁掛け用ブラケットが付いていない事が多いため、止むを得ずサテライトスピーカーは DENON で固めました。

DENON のブックシェルフスピーカーは、低音は素晴らしいのですが、反面、中音域が多少ぼやけて聞こえる傾向があるようです。対して、ONKYO のスピーカーは、DENON と比べて音質がクリアーでキレがあるように感じます。そのため、フロントスピーカーを音質的に補い、メリハリを付ける目的で、センターには、ONKYO のスピーカー「D-108C」を採用する事にしました。

このスピーカーは、価格.com での評価も高いようですし、中音がクリアーに出るので、音楽のボーカルや映画の台詞などがこれまで以上に聞き取り易くなりました。

ONKYO D-108C(D)
発売日:2008年5月16日
販売価格:12,000円(税抜価格)
購入価格:ヤフオクにて、3,989円で購入
Webサイト:ONKYO D-108C(D)

● 形式/2ウェイ・バスレフ型
● 再生周波数帯域/60Hz~80kHz
● 入力インピーダンス/6Ω
● 最大許容入力/80W(JEITA)
● スピーカーユニット/ウーハー:8cm A-OMF モノコックコーン×2、ツイーター:2cmバランスドーム×1
● 出力平均音圧レベル/84dB(W/m)
● 外形寸法/W275×H102×D129mm
● 質量/2.1kg(1台当り)

■主な特徴
● BASE-V20HD(B)のデザインや音色に揃えたセンタースピーカー
● 超高域まで乱れのない伸びやかな再生を実現する2cmバランスドームツィーター

≪ 予備機 ≫
WiiU カラオケ用の設備です。
BOSE のフルレンジスピーカー「111AD」、ONKYO のプリメインアンプ「A-905TX」とイコライザー「EQ-205」、Zoomのデジタルリバーブ・エフェクター「RFX-300」、SHARP の Mebius PC 用サブウーハーの機器構成です。
BOSE 111AD は、以前、お店を経営していた関係で、新品で購入したものです。その際、BOSE 301V も設置していましたが、301V は閉店後に売却してしまいました。301V は、高偏位ウーファー(20 cm)と前面の Stereo Targeting® ツイーター(5 cm)に加え、背面のリアファイアリングツイーター(5 cm)で構成された2ウェイ・3スピーカー方式のブックシェルフスピーカーであり、BOSE 独自の 301® Direct/Reflecting® speaker system により、バランスのとれたステレオサウンドが店内の広いエリアで再現できていました。

BOSE 111AD の方は、お店でサテライトスピーカーとして使っていましたが、単体でも十分使える優れたスピーカーです。
但し、BOSE のスピーカーは、低音から高音まで音がクリアでキレがあり、聴き心地は良いのですが、音質的には決してピュアオーディオでは無いため、カラオケやお店の BGM 等の用途に向いているのかなと思います。

■ BOSE 111AD + ONKYO A-905TX + ONKYO EQ-205 + Zoom RFX-300 + SHARP PC-TX-Subwoofer
アナログですが、TVからの音声出力ラインにも接続しているため、AVC-M380 と併せて使うと疑似的な7.1chでの視聴も可能です。

※参考Webサイト
BOSE 111AD: オーディオの足跡(BOSE 111AD)
BOSE 301Ⅴ: 301® Direct/Reflecting® speaker system
A-905TX: インテック205 A-905TX(S)
EQ-205: インテック205 EQ-205(S)
RFX-300: Zoom RFX-300

≪ インシュレーターの設置 ≫
2018年9月18日更新

結局、更なる音質向上のため、ちゃんとしたインシュレーター(audio-technica ハイブリツド インシユレーター AT6098、他)も設置しました。😅
スーパーウーハーの上に置かれたセンタースピーカーの下には、新たにダイソーで購入したレンガ調のスポンジ(本物のレンガならベスト)を設置しました。

2023.05.07 追記
スマホや PC からのミュージックをアンプで再生できるようするため、以下の Bluetooth 5.0 オーディオ レシーバー 1Mii を設置しています。

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